Webマーケターは、需要も将来性もあるとして注目されている業種の一つです。
今回はWebマーケターはどんな仕事か、そしてWebマーケターに必要なスキルについて解説します。
・Webマーケターとはどんな仕事か
・Webマーケターの将来性
・Webマーケターに必要なスキル
・Webマーケターに向いている人
変わりゆくWeb業界
IT関係の仕事と言うと、真っ先に思い浮かぶのはプログラマーでしょう。しかしIT化が進むにつれて、AIがプログラムを作れるようになり、現在よりも需要が減ることが推測されます。
そんな中にあって将来性が非常に期待されており、実際に需要が伸びているのがWebマーケターです。
Webマーケターは副業から始めて起業するのにも適した職業と言えます。しかし具体的にどのような仕事をするのか、未経験からでもなれるのか、分かりにくい部分が多いのが実情ではないでしょうか。
Webマーケティングとは何か
Webマーケティングとは、物が売れる仕組みをウェブ上に構築する活動のことです。物を売るには、大きく2つの方法があります。
1:顧客に直接営業を掛けて売り込む
2:顧客が集まり、自発的に購入する仕組みを作る
Webマーケティングは、2に該当します。
Webマーケティングと一言で言っても手法は様々です。代表的なWebマーケティングの手法を具体的に見ていきましょう。
・SEO(検索エンジン最適化)
・ウェブ広告
・メールマーケティング
・ブログ
・SNS
Webマーケティングと既存のマーケティングの違い
Webマーケティングと既存のマーケティングの大きな違いは、結果がすべて数字で可視化できるという点です。
既存のマーケティングでは、広告などの施策が実際にどれだけの人数に閲覧されたかを追跡することはできません。
新聞などの折込チラシを例に挙げると、チラシを印刷した数とそれに対する顧客のリアクション数は把握できても、そのチラシが何人の目に止まったかは追跡できませんでした。
一方のWebマーケティングの場合、顧客の動きを全て分析できます。
どういったルートでサイトへたどり着いたか、どのコンテンツが最も注目を浴びているのか、どのくらいの時間サイトを閲覧していたのか、といった履歴が残り、データとして抽出分析可能だからです。
Webマーケティングでは、顧客のリアクションを数字で把握できます。より効果的な広告を打つための改善策を立て易いのは、Webマーケティングの大きなメリットと言えます。
Webマーケティングの需要は右肩上がり
電通の調査によれば、インターネット広告媒体費は右肩上がりで伸びています。2021年の予測値は、総額1兆8000億円で前年比107.7%です。
総務省の情報通信白書によれば、テレビの視聴時間は特に若年層では顕著に減少傾向にあります。一方ネット利用は着々と伸びていることから、Webサイトのマーケティング需要は今後さらに成長する市場であると言えるでしょう。
Webマーケターのメリット6選
Webマーケターの主なメリットは6つあります。
市場自体に将来性がある
Webマーケティング業界は、先の項でも見たように将来性のある市場として見込まれています。今後さらに成長が期待できる業界ですから、これから参入する価値は十分にあるでしょう。
未経験から挑戦しやすい
Webマーケティング業界は成長市場ですが、Webマーケターが足りていない現状があります。そのため、未経験でも参入しやすいのが大きなメリットです。
同じIT業界でもプログラマーの場合の場合は、複数のプログラミング言語の専門知識が必須です。
一方Webマーケターの場合は、基本的なパソコンスキルがあれば参入しやすいメリットがあります。Webマーケターが取り扱うツールにはWordPressやSNSもあり、学習内容をWordPressで作ったブログや各種SNSでアウトプットすれば、より効率的な学習が可能です。
パソコンさえあれば職務経験を問わず未経験から挑戦できるのは、大きなメリットと言えます。
副業から始めやすい
クラウドソーシングサイトなどを活用することで、Webマーケティング業務はオンラインで完結させることも可能です。時間や場所を問わず、未経験でも取り組めることから、副業として始めやすいメリットもあります。
Webマーケターの需要は多いので、ひとまず収入アップを目的に副業としてWebマーケターを始め、軌道に乗れば本業として起業することも可能です。
多様なスキルが身に付く
Webマーケティングスキルは、直接マーケティング業務に関わる職種以外でも活用可能です。
Webマーケターとして身につけたスキルは、幅広く活用できます。副業として始めたWebマーケターが、本業での評価を上げることも期待できるでしょう。
収入アップが期待できる
Webマーケターは副業としても需要が多いため、スキルと時間の捻出さえできれば、副業で収入を増やすことが可能です。
また日本のWebマーケターの平均年収は、約540万円と言われます。
日本人の平均年収が400万円程度です。平均年収以上の収入を得られます。
さらにスキルを高めてWebコンサルティング業務もできるようになれば、さらなる収入アップも期待できるでしょう。
キャリアチェンジの幅が広がる
Webマーケターは活躍の場が豊富にあります。
Web制作会社や企業のWebサイト担当者として勤務したり、経験を積んでコンサルティング会社に転職、もしくは起業することも可能です。
Webマーケターの業務内容
Webマーケティング実施に関する全ての業務がWebマーケターの業務範囲です。施策の立案から始まり、施策の実施、実績の分析、改善策の立案と実施を網羅します。
Webマーケティングには絶対的な正解がありません。そのため自らデータを収集分析し、仮説を立てて検証する能力が重要です。
Webマーケターの職種
Webマーケターには主に3つの職種があります。
それぞれについて詳しくみていきましょう。
ディレクターの業務
ディレクターは、クライアントとWebマーケティングの施策を実施するスタッフの仲介役です。
主な業務はクライアントの要望に応じたSEO対策を立て、コンテンツライターに文書作成の指示を出すことです。と同時にアクセス解析を行い、サイトの表示順位を上げる対策の実施、考案、提案します。
情報分析力の他、提案、ライターの管理業務、ライティングスキルも必要です。
企業でWebマーケターとして勤務する場合は、ディレクター職からスタートする事が多い傾向にあります。
特定領域のWebマーケター
SEOコンテンツやSNS、広告など、特定の媒体に特化したWebマーケターも存在します。未経験でも副業から始めてキャリアを積み上げやすい領域なので、参入障壁も低いと言えるでしょう。
未経験者がWebマーケターとしてのスキルを最短で身につけるには、Webマーケターの業務を学びながら実践することが重要です。
オンラインスクールなどでWebマーケティングについて学ぶのと同時進行で、WordPressを使って自分でブログを運営したり、SNSを駆使して集客したり、YouTubeチャンネルを運営すれば、未経験者でもすぐにWebマーケターとして活躍できます。
特定領域のWebマーケターを目指すなら、自分でサイトを運営することが大切です。ブログの閲覧数が伸びたり、SNSのフォロワーが増えるなど実績が数字に表れます。キャリアチェンジや起業の際にもスキルを証明しやすくなるため、収入アップも期待できるでしょう。
Web領域全体のマーケター
Web広告媒体の全てを網羅するのが、Web領域全体のマーケターです。市場全体の状況を理解し分析する能力と共に、様々なWeb媒体ツールについての深い知識も求められます。
ディレクターや特定領域のWebマーケターの経験を積んだ後、地球的に目指すのがWeb領域全体のマーケターです。
Webマーケターに必要なスキル
Webマーケターはパソコンの知識やスキル、対象となる業界に関する幅広い知識とともに思考力やコミュニケーション能力も求められます。
詳しく解説していきます。
パソコンスキル
Webマーケターはパソコンを業務ツールとして使用するため、基本的なパソコンスキルは必須です。
具体的には、パソコンを使って次のような業務を行います。
・顧客にWebマーケティング施策を提案するための資料作成
・データを集計して分析する
・コンテンツを作成する
・WordPressを構築する
・動画広告を編集する
・SEO対策をする
・アクセス解析ツールを操作する
対象となる業界や商品に関する知識
商品を広告するためには、対象商品に関する深い知識や理解が欠かせません。想定される顧客の様々な疑問や不安を解消できるよう、商品について学びを深め続けることが重要です。
情報収集・分析能力
Webマーケターは情報を駆使する職業です。様々な情報の中から正確かつ顧客が必要とするものを精査、分析するスキルが求められます。
コミュニケーション力
Webマーケターはクライアントとのやり取りの必要なシーンが多くあります。
・クライアントの意図を正しく細やかに汲み取る
・提案内容や分析情報を的確にクライアントに説明する
また作成するコンテンツも、直接対話することのない顧客の意図を汲み、反映させたものであることが重要です。
論理的思考力
Webマーケターはデータや数字を分析し、そこから論理的に導き出される結論について仮説を立て、施策を実施します。
論理的思考力はビジネスパーソンとして必須の能力ですが、Webマーケターには、より一層の論理的思考が求められるため、日々の鍛錬が欠かせません。
Webマーケターに向いている人
Webマーケターに向いている人の特徴を4つ挙げます。
Webマーケターは、数字のデータで論理的に業務を進めます。これは、Webマーケター自身に対する評価においても同様です。
どれだけの時間や労力をつぎ込んだかは問われません。どれだけの結果を数字で残せたかがWebマーケターの評価指標です。
完全な実力主義、結果主義と言えるでしょう。
心情への配慮や温情は立ち入り不要な世界ですが、結果を出せば評価に結びつく世界でもあります。
商品について、市場の動向について。また新しい分析ツールなど、学ぶべき内容に際限がない仕事でもありますから、生涯学び続ける姿勢は必須です。
ぬるま湯に使って暮らしたい人には向いていません。しかし自力でお金を動かせるようになりたい、今より収入をあげたいと思うなら、Webマーケターは最適な職業です。
自力でお金を稼ぐならWebマーケターはチャンス
Webマーケターは未経験からでも参入しやすい職業です。そして需要に供給が追いついていない今がまさに、参入のチャンスです。
世界のデジタル化は今後ますます加速します。単純作業はAIにより効率化され、人間にしかできない思考力や仕組みを構築する力が価値を持つようになるでしょう。
今からWebマーケターとして思考力やWeb上に場を構築するスキルを身につけておけば、スキルの有無で淘汰される社会を恐れることもありません。スキルを身につけるには時間がかかります。
今後更なる成長が見込める市場で生き残るためのWebマーケターとしてのスキルを、是非身につけたいものです。
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